前回までに、ヴィーガンライフに役立つ栄養知識や基本的なレシピをご紹介してきました。
今回の記事では、おいしい春の旬野菜を取り入れたヴィーガン料理をご紹介します。春は野菜が最もおいしい季節であり、旬の食材は栄養価が高く、ヴィーガン料理にもぴったりです。
忙しい日でも手軽に作れて、春の味覚を楽しめる一品を、ヴィーガン料理家の中島芙美枝さんにご紹介いただきます。
春野菜の知識を深めつつ、気になるレシピを見てみましょう!
■ヴィーガンでも補える栄養素と食材
ヴィーガンの食生活では、栄養バランスを意識することが欠かせません。
特に体が整う旬の春野菜は、自然な巡りをサポートしてくれる心強い存在です。
中島さん:冬の寒さが和らぎ体が動き出したくなる春。実は、冬の間に溜まった脂肪や毒素をデトックスするのにぴったりな季節なんです。体の巡りを良くして、余分な老廃物を排出するサポートをしてくれるのが、春の野草や野菜たち。
昔から『春は苦みを食べよ』と言いますよね。あの独特の苦みが、まさに毒出しに一役買い、酸味と一緒に摂ると、解毒を頑張る肝臓の働きをサポートしてくれます。
春のうちにしっかりデトックスしておくことで、これからやってくる暑い夏を乗り越え、体調維持に繋がります。

たけのこや山菜が芽吹き、菜の花が力強く成長する春野菜は、独特の苦味と甘みが、私たちの体を元気にしてくれます。
特に、菜の花(デトックス)や春キャベツ(胃腸ケア)、新じゃがいも(エネルギー源)、新玉ねぎ(血液をサラサラに)など、旬の春野菜には様々な嬉しい効果が期待できます。
ぜひ、日々の食卓に春の恵みを取り入れてみてください。菜の花や春キャベツなどの春のアブラナ科野菜は、できるだけ1日1回は意識して食べることが理想です。味付けは、酸味と苦味のバランスを取ることがポイントです。
■爽やかな風味がカギ!簡単ヴィーガンレシピ【春野菜とはっさくの塩麹和え】
中島さん:はっさくの爽やかな酸味を生かした和え物は、さっぱりとした味わいで春に嬉しい一品です。旬が短いアスパラガスは、栄養が豊富なので、ぜひ食卓に一品に加えてみませんか?
『一汁一菜からはじめる 野菜でととのうヴィーガンレシピ』(料理とお菓子/山と渓谷社)より出典:撮影/yoshimi
材料(2人分)
・はっさく(薄皮をむき、半分に割る)1/2~1個
・かぶ(茎を1cmほど残して葉を切り落とし、くし形切り) 2個
・グリーンアスパラガス(3cm長さに切る)3~4本
・スナップえんどう(または絹さや/筋を取る)4~5本
A:塩麹(p. 11 参照)小さじ2
A:オリーブ油 小さじ2
A:海塩 少々
A:仕上げ用海塩 適量
A:菜種油 小さじ1/2
作り方
1. ボウルにAの材料とはっさく半量を入れ、よく混ぜ合わせます。
2. 鍋に菜種油をひいて中火で熱し、かぶとグリーンアスパラガスを入れて焼き色がつくまで焼きます。
3. 別の鍋に湯を沸かし、海塩少々を加えてスナップえんどうを1分ほど茹で、ざるにあげます。
4. 1で混ぜ合わせたボウルに、2で焼いたかぶとアスパラガス、3で茹でたスナップエンドウ、そして残りの半量のはっさくを加え、はっさくが崩れないように優しく混ぜ合わせます。
5. 器に盛り付け、お好みで仕上げ用の海塩をふりかけて完成です。
今回の、はっさくを使った春らしいヴィーガンレシピはいかがでしたか?
全3回にわたり、ヴィーガン料理とレシピをご紹介してきました。意外と身近な食材で、そして簡単に作れるヴィーガン料理を通して、皆さんの食卓に少しでも新しい彩りや、食事のヒントをお届けできていたら嬉しいです。
その他にも素敵なレシピが掲載された、中島芙美枝さんの著書もぜひ、チェックしてください。
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