インタビュー:福光屋14代目 福光太一郎さん

インタビュー:福光屋14代目 福光太一郎さん

読む インタビュー:福光屋14代目 福光太一郎さん 1 分 インタビュー:Re/Uブランドディレクター乙黒えり
2024年9月18日(水)にリニューアルした「ブースターセラム 25」。これまで以上に素肌の美しさを引き出す商品への進化を目指し、新たな成分として選ばれたのが福光屋のコメ発酵液「FRS-01」。すでにブースターセラム 25をお使いの方や未体験の方にもコメ発酵液FRS-01の魅力をお伝えしたいという強い想いから、Re/Uのブランドディレクター二人が、福光屋の14代目福光太一郎さんにお話を伺いました。

左:上野 中央:福光太一郎さん 右:乙黒


伝統と革新を追求する創業400年の酒蔵「福光屋」

乙黒:1625年創業、来年400年を迎える金沢で最も長い歴史を持つ酒蔵「福光屋」。長年培ってきた米発酵技術を生かし、化粧品や食品開発にも取り組んでいらっしゃいますが、400年の歴史を持ちながら常に革新し続ける秘訣はなんですか?


福光:福光屋は今の時代に必要とされるかどうかを追求し、時代のニーズに合わせて挑戦しながらお客様の役に立つ商品づくりを心掛けています。例えば、健康ドリンクは幅広い方に安心して飲んでいただけるよう原料にも、効果効能にもこだわりをもって研究開発をしています。


■土づくりから手がける、福光屋の米発酵技術への飽くなき探求

乙黒:以前、土や水からこだわるという記事を読みましたが、コメ発酵液FRS-01ができるまで本当に長い時間がかかっているんですよね。福光屋のこだわりについて教えていただけますか?



福光:福光屋は米と水、そして、微生物の力で日本酒などをつくっています。米は、1960年から契約栽培を行い、農家さんと共に土づくりから取り組んできました。仕込み水は、霊峰白山の麓に降り積もった雨雪が100年の歳月をかけて福光屋の地下150メートルに辿り着く「百年水」。適度にミネラルを含んだこの水が、上質な日本酒の元になっており、やや硬水ながら、口当たりがまろやかで美容にも最適です。

実は、日本酒の7割以上が醸造アルコールを添加して造られている中、福光屋はすべての日本酒を米と水だけでつくる「純米蔵宣言」を2001年に発表しています。生産高1万石を超える酒蔵の中では日本初です。



上野:なるほど。酒蔵としての素晴らしい歴史と製法を駆使した酒造りの事業がある中、なぜ、化粧品原料をつくることになったのですか?


福光:実は、昔から美容法として日本酒が使われていたんです。例えば、日本酒を飲むことで肌の調子が良くなる、酒風呂に入ると全身がしっとりする、化粧下地につかうと化粧ノリがいい、などです。そのような経験談から、化粧品の原料としての可能性を感じ、商品化を考えるようになりました。

まずは、経験談を科学的に分析することから始め、その結果、日本酒には肌に良い成分であるアミノ酸が多く含まれていることがわかりました。さらに、商品化するにあたって、肌にやさしい原料にするため、ノンアルコールにしたいと考え研究を進めました。


酒造りをする職人たち

通常、発酵過程で酵母が糖を食べてアルコールを出すのですが、実は、福光屋が保有する300種の酵母の中に、アルコール生成能が低い酵母がいることがわかりました。そして、何度も試行錯誤を重ねた結果、化粧品原料として、2002年に独自のコメ発酵液FRS-01の開発に成功したのです。化粧品原料メーカーではなく、日本酒醸造という発酵のプロ、しかも、米と水だけで酒を造る純米蔵が、一からコメ発酵液FRS-01を造ったことで注目を集めました。その後も研究と改良を重ね、成分や効果の異なる独自のコメ発酵液を開発しています。

■天然の黄金比がもたらす保湿と美肌効果

乙黒:そんなこだわりの詰まったコメ発酵液FRS-01には、どんな効果が期待できますか?


福光:一番は「保湿」です。
主成分となる20種類のアミノ酸には天然の黄金比があります。発酵によってアミノ酸を生み出し、他には何も手を加えていません。自然のままが一番バランスいいんですよね。

そのアミノ酸の分子の大きさはコラーゲンの約3,000分の1と小さく、肌の深部にまで浸透することで肌の保水力を上げてくれます。


発酵中に酵母が生み出す泡


そして、ビタミンCよりも優れた力を発揮し、肌をハリのある状態によみがえらせる「フェルラ酸」、エイジング対策*¹ や透明感*² のある肌づくりに作用する「クマル酸」、くすみ*³ をケアする保湿成分「アルブチン」、角質水分量を整える働きがあり、気になる年齢サイン*1をケアする「GABA」も含有しています。

*1 年齢による肌悩みのケアのこと
*2 透明感とはキメの整った肌印象のこと
*3 潤い不足による肌印象のこと


乙黒:では、開発で苦労したことはありましたか?


福光:前例がないので、なかなか品質が安定せず品質の管理研究に3年ほどかかったことですね。まだまだ研究をし続けています。


上野:最後になりますが、福光屋さんのある石川県では今年大きな災害がありましたよね。Re/Uでも能登半島地震の復興支援をしていきたいと思っていますが、今現地はどのような感じでしょうか?


福光:能登の同業の友人などは酒蔵が崩壊し、日本酒を造れなくなってしまっています。現在、福光屋はじめ石川県内の酒蔵が協力して、酒蔵の一部を貸すなどの支援をしています。現地はまだまだ瓦礫の山で手付かずのところも多く、復興に8年はかかると言われていて支援し続けていくことが大事です。
時間の経過とともに忘れられてしまわないよう、社会全体にも現状を知っていただき、多くの方に関心を持って支援し続けていただけたら嬉しいです。



福光屋こだわりのコメ発酵液FRS-01を配合した
ブースターセラム 25はこちら